会報 SHORT-NEWS[2015年12月号#313 一覧]

日時:2015年11月13日(金)19:00開演 12-コスモス.jpg
場所:めぐろパーシモンホール 大ホール
出演:Duo Grace 高橋多佳子&宮谷理香
主催:NPO法人目黒ユネスコ協会
共催:(公財)目黒区芸術文化振興財団
来場:約590名

313duograce3.jpg今年のコンサートは、目黒ユ協年少会員コスモスの子供達による「私の夢」―子どもの詩集愛育社「道・明日へ」より抜粋―という詩の朗読から始まった。ユネスコらしく、とDuo Graceが用意したのは世界各国の民族色あふれる「音楽で世界を旅する」プログラムだ。2台のピアノが向かい合うステージにピアニスト2人はにこやかに登場。
1台でも充分な音量のコンサートグランドピアノ2台を4手で弾き始めると、その音色は大ホールの隅々まで響き渡った。聴いたことのあるポピュラーな曲が多く組まれていて、観客(小中学生)への配慮がうかがえる。ショパンコンクール入賞のお二人だけに、二部で披露されたショパンのワルツは、ソロピアノならではの魅力が光った。
12-ピアノ2.jpgトークでも、二人の息はぴったり。「ポーランド語を是非・・・」という宮谷さんに高橋さんが応じ "ありがとう"(Dziękuję ジェンクイエン)を観客と一緒に発音練習。ポーランド留学当時「ひとくいざる」(人食猿→じんくいえん)と覚えた、というエピソードも披露、会場はなごやかな雰囲気に包まれた。
最後の「ラプソディーインブルー」は、ピアノとオーケストラの作品だが、Duo Graceのために2台ピアノに編曲。ご来場の編曲者も紹介され、観客から暖かい拍手が送られた。アンコール2曲では本領発揮。ハイテクニックによるリズミカルな「剣の舞」と、続くラフマニノフではpp(ピアニシモ)はあくまで弱く、ff(フォルテシモ)はホールに響きわたるピアノ2台の大迫力で、華やかなフィナーレとなった。12華道.jpg

ホワイエでは、伝統文化親子教室「陶芸と華道」の参加者の作品が展示された。華道の講師作品に加え、参加者自身で作製した花器に花が生けられ来場者を芸術の秋へといざなう。
第46回を迎えたこのコンサートのサブタイトルは、―次世代への平和と文化のメッセージ―である。会場には、招待されたたくさんの小中学生が訪れた。次世代へのバトンは確実に引き継がれていくであろう。「2台のピアノが奏でる音楽」で世界をめぐり、平和への思いを胸に、心をひとつにした秋の一夜であった。

理事 井上 奈奈

【プログラム】
・モーツァルト:二台ピアノのためのソナタKV448
・サン=サーンス:「動物の謝肉祭」
・ショパン:ワルツ第7番・第6番(宮谷solo)/「華麗なる大円舞曲」(高橋solo)
・チャイコフスキー:「くるみ割り人形」より ?あし笛の踊り/花のワルツ
・ミヨー:「スカラムーシュ」より  ブラジルの女  
・ガーシュイン:ラプソディーインブルー
【アンコール】ハチャトリアン:「剣の舞」・ラフマニノフ:タランテラ


アンケートより:

「子供たちがかわいかったし、子供たちが集中して聞いているのに驚いた!」「色々あって楽しめた、有名な曲おりまぜて選曲上手」「デュオで華やかで繊細なピアノがとても素晴らしく感動、トークも楽しかった」「ロビーの花とても素敵、一晩で様々な芸術に出会い豊かな時間を過ごすことができ、感激致しました」

主催:目黒区教育委員会 主管:NPO法人目黒ユネスコ協会
2015年10月11日(日) 10:00~16:00 参加:51名(うち外国人17名)

12-能楽堂.JPG今年度2回目の「国際交流ひろば」は、日本文化の紹介としてユネスコ無形文化遺産である狂言を鑑賞して頂いた。狂言は、室町時代に「能」とともに形成された芝居であるが、観て笑って楽しむ喜劇である。生活の中の失敗談であったり、夫婦喧嘩であったりと、現代でも変わらないものが笑いの題材となっている。
狂言の開演時刻が午後2時であったので、午前中は「横浜ランドマークタワー」の展望フロア―から市街や港の眺望を楽しんだ。あいにくの曇り空ではあったが、それなりに風情のある横浜周辺を望めたのではないかと思う。
その後は、全員揃ってもみじ坂を上り、横浜能楽堂まで歩いた。到着後は、一室を借用して、昼食をとりつつ、自己紹介など、和やかなひと時を過ごした。参加者同士が積極的に言葉を交わし合っていた。『外国の方とカタコトながらお話ができたことは、何よりも嬉しかったです』との感想が多数寄せられた。
そして、歴史を感じさせる能楽堂での本日の狂言組は、大酒飲みの妻を離縁した夫が、新しい妻を得ようと願をかける「因幡堂(いなばどう)」と茶臼でくず茶をひきながら眠気に勝てない太郎冠者をめぐる出来事がおもしろい「簸屑(ひくず)」の2曲であった。
『普段なかなか行きにくい所へ連れて行って頂きました。若い頃は興味を持たなかったが、今になって日本の伝統芸能に接する機会を得て、狂言が親しみ易いものと実感いたしました。有意義な一日となり、有難うございました』と、諸外国の方も日本人も笑顔で能楽堂を後にした。

交流委員会 久富 美智子

主催:目黒区教育委員会 主管:NPO法人目黒ユネスコ協会12-理数教室2.JPG
2015年11月21日(土)14:00~16:00 緑が丘文化会館
講師:藤枝 俊宣氏 
早稲田大学理工学術院 
先進理工学部生命医科学科 助教

12理数教室.JPG前回に引き続いて緑が丘文化会館で約30名の小中学生対象に開催された。 復習を兼ねての、ナノシート製法・用途などの講義後、待望の実験に入った。
まず、厚さ数十から百ミクロンという薄さにかかわらず、径20mm程度の針金の輪に張った膜が、30gの重さに耐えることを確かめた。会場の実験では、32gという記録をマークし、紙のわずか千分の1ながら予想外の丈夫さを示した。今回はアルミ1円硬貨を用いた。
次にナノシートの電気的伝導(会場ではこの用語はもっと簡略して用いた)を実感した。筋電強度を計測する際のセンサーとして肌に貼ること(これは前回ビデオで紹介された気胸治療によって人体には無害であることは証明済み)。さらに配線が印刷されたナノシートを重ね貼りして回路を構成し、LEDを点灯させて世界一薄いXマスツリーを作り上げた。これには参加者一同大喜びであった。
なお今回はアゼルバイジャン大使館からの見学者があったことを付記する

理事 斎藤 孝

主催:目黒区教育委員会12-講演会1.JPG
主管:目黒ユネスコ協会
2015年11月5日(木) 18時30分?20時 
緑が丘文化会館 参加:32名
講師: 毛受(めんじゅ)敏浩氏 
公益財団法人日本国際交流センター 執行理事
 

冒頭に、国際交流の原点である「ユネスコ運動」をされている皆様に話が出来るのは、光栄である旨発言された。そして、本日の講演のポイントとして、人口減少のインパクト・移民受け入れを巡る誤解と事実・外国人と共生する社会への提言(多文化パワー社会)を挙げられた。
人口減少が加速化し、2020年オリンピック開催年に60万人減で、その後10年で1千万人減少となると予測されている。一方、少子化で公立小中高校が毎年4百校以上廃校となっている。そして、75歳以上の高齢者は、この30年の間に1千万人増える。これでは、国のカタチが変わり、日本人だけでは持続不可能となる。今が、最悪ではなく序の口で、これからジェットコースターが下降を始めるそうだ。
人口減少を乗り切るには、海外からの移民の受け入れが必須である。それでも、政府の対応は移民をタブー視し、女性と高齢者の活用で乗り切るとしていた。しかし、ここ1~2年は移民議論が活発化し、経団連会長も必要と言い出した。講師が主張されている移民政策とは、日本にとって望ましい外国人を、即ち親日国から段階的に受け入れるような安心できる仕組みを作る。例えば、韓国の市場テスト(雇用許可制)の採用。一方、人口減少は、日本人が現在享受している利便性をも失わせることになる。この点からも、バックアップとして移民受け入れが必要となる。ちなみに、ドイツでは7割が移民歓迎とのこと。
日本でも多文化共生については、ここ20年で全国自治体の30%が取り組んでいる。将来の日本のビジョンとしての「多文化パワー」社会を期待することとして、講師が最後に以下の通り述べられた。外国人の持つバイタリティ、ハングリー精神の潜在力発揮により、日本人も元気になる。そして、異文化により日本人が刺激を受け、閉塞感を打破し、上昇志向のチャレンジ精神も復活できる。

研修委員長 山本 一雄

持続可能な社会の構築のために「つなげよう次の世代にユネスコの英知」
2015年10月24日(土)佐野短期大学(佐野市)

12-関ブロ.JPG今夏、栃木県常総市の台風による鬼怒川堤防の決壊や、また今秋には、ユネスコの記憶遺産の発表等、波乱の報道が続き、緊張感のある幕開けとなった。
70周年記念特別講演「ユネスコが求める積極的平和」(鈴木佑司日ユ副理事長)は、「世界の紛争の悲劇を解くのは、心の中の違いを許しあうこと」等、時代の不安感を払拭し、会場の気持ちを一つにつなげるユネスコらしい力のこもった内容だった。
また、地元の皆さんの温かい歓迎のなか、分科会、交流会、エクスカーションなど、豊かな学びや会員相互の友好が深まる研究会となった。
閉会式の次年度開催地(都ユ連主催/青山学院/2016年9月3-4日)紹介では、東京都のユ協会・クラブ会員が登壇し、ユーモアあふれるアピール「オシャレな街、青山で会いましょう」で、会場を大いに沸かせた。壇上の栃木県知事からも「私も行ってみたくなりました(笑)」との嬉しい声援を頂戴した。

副会長 斉藤 真澄

to Page Top