会報 SHORT-NEWS[2017年1月号#322 一覧]

322-1.jpg目黒ユネスココンサート2016 2016年12月4日(日)14:00

めぐろパーシモンホール大ホール

小松亮太×Orchestra MOTIF 

来場:820名

322-2.jpgあけましておめでとうございます。本年最初の目黒ユネスコ協会ショートニュースをお読みくださっている、すべての皆様のご多幸とご健康をお祈り申し上げます。

目黒ユ協は昨年もまた、さまざまな活動を展開してユネスコの存在意義を高めることができました。特に9月には、渋谷の青山学院大学において、関東ブロック・ユネスコ活動研究会が開催され、多くの会員たちが準備や運営などに携わってくださいました。また、暮れには恒例の目黒ユネスココンサートがめぐろパーシモンホールにおいて行われ、絶大な人気を誇るバンドネオン奏者の小松亮太氏と、数年前に青年たちによるさわやかな演奏を聴かせてくれたOrchestra MOTIFとのコラボレーションが大成功を収めました。幸い、大勢の聴衆に恵まれ、会場はこれまでにないような熱気に包まれました。このコンサートは「次世代への平和と文化のメッセージ」をサブタイトルに、毎年小中学生を無料招待し、その収益は世界寺子屋運動や東日本大震災復興支援など、当協会の様々な支援活動に充てられています。

私たち目黒ユ協は、今年も区内におけるユネスコ精神の普及と教育・科学・文化の振興に尽力してゆく所存ですので、旧に倍するご支援・ご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。

目黒ユネスコ協会 会長 相良 憲昭

322-3.JPG平成28414日発生の熊本地震救援募金に対して、青少年会員による中目黒駅前での街頭募金をはじめ、日本語教室の外国人学習者(フレンドシップメンバー)、各種語学教室の学習者、一般会員など多くの方から温かいご寄付を頂きました。また10月、東山小学校から、当協会の広報紙SNを見たとの電話があり、同校で集めた127,432円を寄付したいとの申し出を受けました。大変嬉しいことなので、日ユ協連と連名で感謝状を作成し、贈呈いたしました。

皆様からのご寄付は総額328,500円となり、日本ユネスコ協会連盟の『熊本地震 子ども支援募金』に寄託いたしました。被災地の子供たちの学習支援等に少しでもお役に立てればと思います。ご協力誠に有難うございました。なお熊本地震救済募金はひとまず11月末で終了いたしました。            

支援 斉藤 真澄

主催:目黒区教育委員会 主管:目黒ユネスコ協会 20161126日(土)1400~1530

講師:安井清子氏(ラオス山の子ども文庫基金代表)

目黒美術館区民ギャラリー美術展会場

参加:41

322-4.jpg今回の美術展の一隅には、さまざまなモン族の刺繍が展示されていた。それは、まさに講師がラオスの山村に図書館を作ることになったきっかけの、タイの難民キャンプで出会った刺繍であった。

 ラオスは51民族から成り、モン族はそのひとつである。モン族の言葉を日本では誰も知らない現状で、講師は「ダッチ」という言葉一つで、交流を始めた。「ダッチ」は「なあに?」という意味で、絵を示すと、子供たちは物の名前を教えてくれた。そして、文字を持たないといわれているモン族にも「ダンネ」という民話があることを知った。これを講師は文字に起こし、伝承に力を注いでいる。山奥の村で、図書館を作る作業は、村人共々の手作りだった。木材は伐採した角材を1時間程の山道を担いで運び、土壁用の土も藁も水牛に踏ませて作り、砂利は岩を砕くところから始めた。そして、できあがった後も、新しい本の購入や専任スタッフの必要性等々の「継続する大切さ」についても言及された。

その後、スライドに村での生活が映し出された。大人は離れた畑で農作業を行い、留守中子供たちは、水道もガスもないので、水くみをし、薪を拾ってきて煮炊きして、普段の生活を支えている。日本では信じられないような生活力だ。

最後に、講師が図書館を作る意味を述べた。子供たちはモン族の伝統を守るだけでなく、新しい世界を受け取る力を身につけなくてはならない。本によって、世界を広げることが出来る。本は心の基礎を築く助けになるはずだ。この言葉が、小柄な講師のうちにある勇気と闘志、そして、子供たちの未来を信じる暖かくも強い意志を示している。全ての参加者の心に沁みていったと思う。また、言葉の端々に、モン族に対する敬意を感じ、「支援」の深い意味に気づかされた。

なお、この講座はNHKワールド(国際放送)で、(一部)放映される予定である。  

広報 清水 敦子

322-5.JPGのサムネイル画像2年に一度のユネスコ美術展(11/23-27)が目黒区民ギャラリーで開催された。出展作品は、絵画・工芸・書・写真など小学生からプロの画家までという幅広く多種多様な作品が並んだ。どの作品も、その質の高さに驚かされたが、特に、気仙沼の小中学生の絵には、力強さがあり、着実な復興が感じられた。今回初めて招待した若い学生作家たちの絵は新鮮だった。文字を持たないモン族の歴史の伝承としてラオスの内戦を描いた大きな刺繍に目を見張った。

一つ一つの作品をじっくり観ると、その背後にある価値観とか、文化とか、その時々の歴史背景・想いなどを感じることができる。芸術には間違いなく人の心に届く何かがあり、平和への道に繋がる何かがあると思う。美術展の成功を嬉しく思うと共に、ユネスコ精神である平和への願いが次の世代に引き継がれることを願ってやまない。      

 広報 三分一 秀人

主催:目黒区教育委員会 主管:目黒ユネスコ協会 2016123日(土)1400~1600

話し手:内田洋子氏 ジャーナリスト  緑が丘文化会館 参加:60

322-6.JPG冒頭に、世間でイタリア語を学ぶことが認知されない時代に、東京外国語大学イタリア語学科に学んだいきさつが披露された。文法等の語学の授業は最初の3カ月で終わり、以降は"研究"のみのカリキュラム。話すこと、イタリアで体験することを希望していたので、1年間のイタリアへの国費留学に応募し行けることになった。留学先はナポリで「南部イタリア問題」が研究テーマ。

1980年のナポリ大地震の翌年で、「歩けば問題にあたる」の始まりであった。町は瓦礫の山で、学舎も損壊し、大学は立入禁止。震災後10カ月も経つのに、まだ葬式が続いていた。

下宿先は由緒ある法律家の家で、ここで「イタリアでは法律に従っていたら個人の生活は守れない。毎シーズン支配者(内閣)が変わり、法律も変わるので毎日生活を変えなければならない。規則は個人の中にあり、自分たちが規則を作る気概を持つべき」と教わる。

世話になっている人にケーキを作ろうと思い立ち卵を買いに行ったら、中の卵の大半が割れていた。「代えてもらえませんか」と言ったら「卵はどうやって調理するの、割るでしょ、手間が省けて礼を言ってもらいたいくらいだ」との返事。ナポリの人はこう言って相手のリアクションを待っている。そこで「ゆで卵を作りたいの」と反論したら店主は「気に入った答えだ、代えてやれ」と言った。

大学に行くのにバスに乗ったが出発しない。そこにおじさんが乗り込んできて、チケットを押印機に差し込んだが作動しない。おじさんは怒って押印機をガンガン叩き出した。そこで運転手は「金づち要りますか」と問うた。車内は拍手喝采。「その場で自分の気持ちと問題をどう解決するか」腕の見せどころである。

イタリア人が"生きる技"を尽くし問題に立ち向かう姿を[ジーノの家 イタリア10景]等で書いてきた。よく作り話かと聞かれるが、見たままである。問題のあるところにその数だけ人の苦しみがあり、負けずにどう対応しているかを見てほしい。イタリアでは古代ローマからの苦労、ベネチアの沈下など問題山積だが、悪い物を順々に掘っていくと未来のヒントになる。これがタイトルの「七転び八起き」である。

質疑応答に入り、6件の質問に対し1時間近く懇切丁寧に説明頂いた。講演後のアンケートで、直接聞くイタリア事情は生々しく、是非続編を聞きたいとの声が寄せられた。

研修委員長 山本 一雄

主催:目黒区教育委員会 主管:目黒ユネスコ協会

20161127日(日)13:00~15:00  緑が丘文化会館 参加:小学生・保護者20

講師:納口恭明氏(Dr.ナダレンジャー)国立研究開発法人防災科学技術研究所主任研究員

322-7.jpeg宮下副会長の挨拶後、和傘上の落石に見立てたボールを転がしながら、異様な恰好の雪崩の研究科学者Dr.ナダレンジャーとナダレンコ女子が登場。子供達の目線は彼らに釘付けだ。

「5年前の大きな地震を覚えているかな?日本は沢山の災害があるね」とDr.。子供達は、「津波」「竜巻」と返答し、雪崩の模型を見て、凄まじい勢いで落ちる様子などを体験した。「ミニチュアではおもしろいおもちゃでも、大きくなると災害になるのです。災害がどういうものかを知り、自分自身を守りましょう」とDr.は前置きし、"エッキー"(液状化原理のわかるおもちゃ)の制作実験となる。砂とマップピンを入れ蓋をした満水のペットボトルをひっくり返し、砂の軟弱地盤模型を作る。次に地震に見立てボトルを叩くと、砂の中に沈んだピンが浮上して見えてくる。Dr.は「地震振動により液状化した地面から、マンホールが浮き上がる現象と同じです」と説明した。最後に、キャスタ―台上に天井高く積み上げたスチロールビルの下で、子供達は頭抱え、Dr.が大きな声で台を揺らす度に、キャーキャーと声をあげて壊れる様を体験し、授業は終わりとなった。        

広報 篠田 啓子

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