主催:NPO法人目黒ユネスコ協会 共催:(公財)目黒区芸術文化振興財団
2013年11月1日(金)19:00 めぐろパーシモンホール(大ホール)
心地よい秋の夕べ、山形由美&荘村清志によるフルートとギターのデュオリサイタルが開催された。やや異色の楽器の組み合わせだが人気上々、ほぼ満席。小中学生の参加も多い。私も、どんなコラボレーションになるのだろうと、大変興味深く開演を待った。
まず、相良会長の挨拶で両氏のプロフィール等が紹介され、引き続き演奏がはじまった。幕開けは、ヘンデルの「オンブラ・マイ・フ(樹木の蔭で)」のデュオ演奏。フルートの柔らかく爽やかな音色に少し哀調を帯びたギターの伴奏が、何とも絶妙のハーモニーを醸しだし、その音色に感動。前半のプログラムでは、それぞれのソロによる演奏を交え、主にクラシック楽曲が演奏された。「アルハンブラの想い出」以外は私にはあまりなじみのない曲目だったが、それぞれの楽器のもつ、独特の音色に心を洗われる思いがした。
後半は、「浜辺の歌」「宵待草」「花」など日本の歌曲に始まり、「禁じられた遊び」「アマポーラ」「太陽がいっぱい」などのポピュラーな楽曲を主体とした演奏へと続いた。また一方、組曲の一部であるというウィターの新曲「ハイヒール」は軽快で、心躍るものであった。この新曲、何十年・数百年後、古典の名曲として聞く人々がいるだろうと、ふと思った。
最終曲のピアソラ作曲「オブリビオン(忘却)」の演奏は、この時期にぴったりの深まる秋を感じさせる美しい旋律。また「リベルタンゴ」は、実際にタンゴを優雅に踊っている姿が目に浮かぶような心地よいフルートとギターの競演だった。
最上の音楽の贈り物に 感謝!感謝!
会員 原田富美子
≪プログラム≫
- ヘンデル:オンブラ・マイ・フ
- グラウンド:グリーンスリーブス (フルート・ソロ)
- ヘンデル(K.シャイト編):ソナタイ短調 HWV362
- タルレガ:アルハンブラの想い出(ギター・ソロ)
- イベール :間奏曲
- 成田為三:浜辺の歌
- 多忠亮:宵待草
- 瀧廉太郎:花
- プホール:ブエノスアイレスの雲
- スペイン民謡: 愛のロマンス(映画「禁じられた遊び」より)
- ラカジェ:アマポーラ
- ニーノ・ロータ:太陽がいっぱい
- ウィター:「ドリーム・パイプNo.1」より "ハイヒール"
- ピアソラ:オブリビオン、リベルタンゴ
- ≪アンコール≫
- マシャード:ボーロ エルガー:愛の挨拶
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