文化庁伝統文化親子教室事業
2014年8月31日から10月19日まで 全4回 14:00~15:30
目黒 区総合庁舎 はぎの間 参加40名
今回の伝統文化親子教室は、茶道裏千家正教授の柴田宗知先生をお招きして、日本の伝統文化「茶道」を学ぶ。会場となった目黒区総合庁舎の和室には、小学生の親子が続々と入場する。皆白いソックスを履いて、いささか緊張の面持ちで畳に正座する。
全4回のうち初回は、挨拶の仕方や隣人への配慮から始まり、現代人には失われている作法や礼儀を学ぶ。お菓子を取る時に、『お先に頂戴致します』と言って隣の人に挨拶する。そういう行為が豊かな心を取り戻し、他者への思いやりや気遣いのできる人間になるという。
第2回は、ふくさのたたみ方、開き方を練習。柴田先生とお弟子さんたちが、一つ一つ丁寧に指導してゆく。小学生や父母たちが真剣な面持ちで、扇子の置きかたや位置決めをしてから、慣れない手つきでふくさを開き、たたみ、茶の湯の形式美を味わいながら学んでゆく。教わったり直されたりしながらもふくさを丁寧に扱ってゆくと、知らず知らずのうちに『気』が満ちてくるのだ。そして不思議なことにお茶をいただく心の準備が着々と出来上がってゆく。
季節感あふれる美しい和菓子をいただいた後、抹茶を味わい、再度ふくささばきを練習して、心を調えてゆく。初回抹茶が苦いからと飲めなかった子ども数人に、柴田先生は、『次回は薄くして量も減らしてみましょう。お客様に合わせた配慮こそ茶道です』と仰って、程よいさじ加減がなされ、2回目は皆飲めるようになったようである。
小学生の親子以外でも参加できるということから、当協会のフレンドシップメンバー(外国人会員)も参加し日本人親子や外国人が一緒に日本の伝統文化を学ぶという、実に素晴らしい時間の共有となった。全4回の茶道のコース終了後は、草月流の先生による『華道』の教室がこれに続く。親子で伝統文化を学び、味わうにはこの上ない良い機会といえよう。
広報 山田 峰子
[投稿日:]