主催:目黒教育委員会 主管:目黒ユネスコ協会
2014年11月1日(土)13:30~15:00 青少年プラザ 参加:51名
講師:駐日ベラルーシ共和国大使 セルゲイ・ラフマノフ氏
大使は現在、当協会の外国人のための日本語教室に通われている。赴任され僅か2年であるにもかかわらず、今日は全て日本語でお話いただきとても親日的な講演だった。
ベラルーシはロシア、ポーランド、ウクライナ、リトアニア、ラトビアと国境を接している。チェルノブイリ原発事故の被害を最も被った国であり、この事故の経験を活かし優れた放射能測定機器が開発され、多くの子供リハビリセンターがある。2013年より福島の子供達はベラルーシの保養施設に招かれ、来年は60名の子供達がお世話になるそうだ。このように温かい友好の手を差し伸べていただいていることを一日本人として心より感謝したい。
大使は「百聞は一見に如かず」と言われ、約90枚のスライド写真で母国を紹介された。トラクター等の工業製品や食用油等の農産品、日本人ダンサーが在籍するボショイオペラ・バレー劇場等が写し出された。ソチでは5個の金メダルを獲得しメダリスト達はさわやかな笑顔をみせていた。
絵画の様な森林の写真にひと際心惹かれた。ベラルーシの森林は日本のような山ではない。平面にどこまでも続く。夏は全てが緑におおいつくされ、木漏れ日のグリーンシャワーが降り注いでいた。秋は赤や黄色のふかふか絨毯のようだし、冬は澄んだ空気と神秘的な白銀の世界である。この豊かな森にはラズベリーやブルーベリー等が実り、貴重な野生動物が暮らす。湿地帯には絶滅危惧種の鳥が生息する。ベラルーシは"自然"と"開発"のバランスを国が管理し、自然を大切に保護してきた歴史がある。その広大な森林は『ヨーロッパの国立公園』と呼ばれているそうだ。大使は「自然は人類の富でもある」と言われた。
先進的な国の中に童話の世界のような森がある国ベラルーシをいつか訪ねてみたい。
広報 木村 万里
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