2016年6月25~26日(土~日)沖縄コンベンションセンター(宜野湾市)
主催:日本ユネスコ協会連盟・沖縄県ユネスコ協会
目黒ユ協からの参加は相良会長を含めて6名。私にとっては10回目の全国大会参加となった。
亜熱帯気候とエメラルドグリーンの海、南国の陽気な観光地沖縄。その反面、70年前に日本国内で住民を巻き込んだ唯一の地上戦が繰り広げられた歴史を持ち、現在も米軍の基地問題など難しい課題を抱え、どのような大会になるのか、予断を許さない。
飛行機の遅れ等で、開会式には残念ながら間に合わず、特別講演からの参加となった。講師高橋哲也氏の「沖縄で平和を考える」と、続くパネルデスカッション「語り継ぐ平和」では、主に敗戦時の悲劇、集団自決等に的を絞り、狭い島の中なので、語りえない戦争の記憶を次世代に残していくことの意味について考察した。
また当時少年だったお二人の登壇者から、戦時中の実体験を伺い、集団自決の深い闇を知った。夫が妻や子供を手にかけ、自らも死んでいく。青年や大人が、手りゅう弾や、刃物、あるいは投身で、・・・。被害者が加害者になる地獄だ。さらに日本軍がいる集落では集団自決が起きたが、軍人のいないところでは自決はなかった等。休憩をはさんで、約3時間、参加者は、深い悲しみと反戦への願いを胸に刻んだ。
大会2日目は、沖縄の伝統文化講演、琉球舞踏、空手演武、無形遺産の組踊、未来遺産現代版組踊「きむたかのあまわり」等、歌や踊りが披露され、あでやかな伝統芸能に、拍手喝さいだった。
閉会式の挨拶で野口理事長が「いかなる紛争の解決のためでも、戦争を選んではいけない」と大会をまとめた。最後に大会運営、交流イベント、世界遺産めぐりのエクスカーションなど、沖縄県ユネスコ協会の皆さまの細やかな歓迎に心からの感謝を申し上げたい。
副会長 斉藤 真澄
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