2018年1月27日(土) 13:30~15:30 中目黒住区センター会議室
主催:目黒区教育委員会 主管:NPO法人目黒ユネスコ協会 参加:59名
講師:リサ・ヴォート氏(明治大学特任教授・青山学院大学非常勤講師)

リサさんは長く日本で暮らし、NHKラジオ講座のファンも多い。今回は日本と外国の文化の違いについて、様々な視点からお話を伺った。
異文化は国家間だけでなく、世代間、職種や生活習慣の違いなど、あらゆるところに存在する。「でも私たちは皆 “宇宙船地球号”の乗組員。途中下車できないのだから、争いを避け仲良くする努力をしようよ」と説く。それには他者を受け入れ、理解することが不可欠だ。自分の価値観にとらわれず広い視野を持つためにも、英語に限らず外国語を学ぶことが必須、と力説された。
後半、“海外留学でホームステイする”という設定で「自分の常識は、相手の常識ではない」ことを、実体験も交えてユーモラスに語った。
人は誰もが“荷物”(価値観、習慣、宗教など)を背負っていて、それが思考や行動をコントロールしているという。会議に遅れた際、日本人はまず待たせたことを謝るが、英国人は原因の説明に終始する。遅れたのは自分の落度ではない、と。
異文化は氷山に似て、見える部分より隠れている部分が大きい。違いを認め合い尊重するのが相互理解の第一歩というが、目に見えないだけに対処が難しく、しばしば衝突してしまう。まずは、ちょっと立ち止まって「こんな場合、あなたならどうする?」と立場を変えて想像してみよう、と提案された。大切なのはImaginationなのだ。
リサさんは大学で教鞭をとるほか、6大陸50か国以上を巡り各国の文化についてエッセイや写真集を出している。会場には著書のほか、北極熊の写真集「White Gift」も展示されていた。次回はそんな動物写真家としてのお話も是非伺ってみたいと思う。

広報 林 多香子


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