2018年2月8日(木) 14:00~15:30  緑が丘文化会館 第3研修室
主催:目黒区教育委員会 主管:NPO法人目黒ユネスコ協会 参加:64名
講師:秋山 光文氏 (目黒美術館館長・お茶の水女子大学名誉教授)

目黒美術館館長である秋山光文先生は、文部省アジア地域派遣留学生として国立デリー大学大学院で仏教美術史を専攻されました。現地で調査・研究された中から初期仏教美術の代表例として紀元前に仏教の中心地だったサーンチーと壁画で知られるアジャンタ石窟寺院を解説されました。
インド仏教美術は釈尊(BC566-486頃)が出家し仏陀と呼ばれた後死去、火葬され遺骨を納めるために建立されたストゥーパ(仏塔)に遡ります。ストゥーパは半球形の塚で舎利容器に入ったアンダ(大切なもの)を覆う伏鉢です。人々はこのストゥーパを礼拝することで浄霊されると教えられました。
サーンチーはアショーカ王(在位BC269-232頃)が妻の為に建てた仏塔です。門柱には仏教説話を主題にした浮彫りが残っており、1989年に世界遺産に認定されました。カーラ・アショーカ(武力で制圧する王)として知られた王は、戦いで大きな犠牲を払った償いに殺生をやめ、仏陀の聖地を訪ね、8万4千もの塔を建てインド中に仏教を広めました。
アジャンタは1983年に世界遺産に認定された仏教石窟寺院群です。前期窟はBC1世紀からAD2世紀に建立された小型で質素な作り、後期窟は5世紀頃の建立で仏龕(ぶつがん)、仏堂があり、極彩色の壁画装飾も見られます。
AD1世紀に仏像が誕生するまで、ストゥーパが礼拝対象であり仏教美術の原点だったとのご説明を新鮮に受け止めた参加者が多かったのではないでしょうか?参加者の興味をかきたてる大変魅力的な講演でした。            

研修 石塚 英子


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