2018年11月21日(水)~25日(日) 目黒区美術館区民ギャラリー
木々の梢も色づいて清々しい晩秋、目黒ユネスコ美術展が5日間の日程で開催されました。
「美術(芸術)は、如何に平和に貢献できるか」を命題に55回目を迎えた本展覧会は、目黒ユネスコ美術作家、ユネスコ会員による絵画、水墨画、陶芸、書、写真、ガラス工芸、製本、バードカービング、ユネスコ美術教室の作品など幅広いジャンルの作品が出品され、見応えのある展示となりました。
そして、会場の半分には、目黒の子供達の絵、気仙沼の子供達の生き生きとした作品とともに、ユネスコスクールを通して五本木小学校と交流を持ったイタリア、トスカーナ地方の山奥の村モンテレッジォの子供達の作品も並びました。
また、会場の一角には日本イラク医療支援ネットワーク(JIM-NET)の活動報告の展示があり、イラク戦争の劣化ウラン弾によって小児がんになった子供達の作品、ISから逃れてきたシリアの難民の子供達の絵も並び、戦争や紛争が絶えない世界の現実に胸が痛みました。平和な日本の伸び伸びとした子供達の表現と対比してイラクの子供が描く戦争の絵が印象に残りました。
気仙沼の子供達の作品は震災直後の暗い絵からとても明るいものになり、着実な復興の光を感じる事ができました。
美術を通して、未来を担う子供達に戦争や紛争のない平和な世界を手渡す事を願う、ユネスコの主旨が感じられ、充実した展覧会になりました。
芸術・文化委員会 鈴木 純夫
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