2021年7月26日、日本で新たな 「世界自然遺産」が登録されました。
対象となったのは、①鹿児島県の奄美大島と徳之島、それに沖縄本島北部と西表島にまたがる計約43,000ヘクタールで、「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」として登録されました。
この地域には、イリオモテヤマネコ、アマミイシカワガエルなど貴重な動植物が多く生息し、奄美大島や西表島などにはマングローブの原生林が広がっています。「国際的にも希少な固有種に代表される生物多様性保全上重要な地域である」と、世界遺産の登録基準をクリアしていることが認められたもので、自然遺産としては、屋久島、白神山地、知床、小笠原諸島に続く5件目の登録となりました。
また翌27日には、「世界文化遺産」として、②「北海道・北東北の縄文遺跡群」が登録されました。この遺跡群は、北海道、青森、岩手、秋田の4道県13市町にまたがる、17の遺跡で構成されます。そこには、日本最大級の縄文集落跡として知られる三内丸山遺跡(青森市/写真)のほか、大規模集落跡の御所野遺跡(岩手県一戸町)、眼鏡を掛けたような目が特徴的な遮光器土偶が出土した亀ケ岡石器時代遺跡(青森県つがる市)、四つの環状列石(ストーンサークル)がある伊勢堂岱遺跡(秋田県北秋田市)や集団墓のキウス周堤墓群(北海道千歳市)など、祭祀(さいし)や儀礼に関わる遺跡も含まれ、1万年以上続いた縄文時代の様々な年代の遺跡がみられます。「先史時代の農耕を伴わない定住社会と複雑な精神文化、定住社会の発展段階や環境変化への適応を示している」と評価を得て、登録されました。今回の文化遺産の登録は、2019年の「百舌鳥・古市古墳群」(大阪府)に続き20件目となりました。

広報 鈴木 やよい


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