講師:伊藤嘉一氏(JICA・OB/元国連(FAO)職員/外務省/農林省技官)
主催:目黒区教育委員会  主管:NPO法人目黒ユネスコ協会
日時:2023年1月28日(土)14:00~16:30  緑が丘文化会館  参加: 51名
ゲスト:駐日ボスニア・ヘルツェゴビナ国シニシャ・ペリャン大使閣下 通訳:藤崎リエ子(会員)

最初に爲季会長が挨拶と講師紹介を述べた。また青木区長からご挨拶いただいた。大塩晃雄元教育長も最後まで熱心に聴いてくださった。
講師伊藤嘉一氏はとても気さくなお人柄で、大勢のご友人やご家族が会場にご参集くださり、温かい拍手で、文化講座が始まった。なお、後半は伊藤氏ご友人の駐日ボスニア・ヘルツェゴビナ大使が駆けつけて、お国紹介をされた。(以下概要)
農林省の技官としてスタートされ、のちにJICAの職員として、長年にわたって、ODA(政府開発援助)に関わってきた経験で、ODA・JICAの役割を解り易く解説。また紛争地での経験から、「ボスニア・ヘルツェゴビナ国の復興支援とアフガニスタン国・エリトリア国での/DDR(武装解除と職業訓練)及びタイ国の黄金の三角地点での麻薬撲滅支援(職業訓練)」を踏まえて、ウクライナ紛争後のウクライナ国の復興支援についてお話しくださった。
伊藤氏はまたイピル・イピルの会というボランティア団体のアドバイザーとして、海外への教育支援・災害被災地支援等を継続。1998年から、ボスニア紛争後の新生ボスニア・ヘルツェゴビナ国に、「平和のシンボル」として、桜を寄贈植林し、平和交流を継続していると講演された。
加えて、当協会の望月副会長からも、昨年ウクライナ避難民・緊急募金のため、ユネスコスクールの五本木小学校の子どもたちと、中目黒駅前で、街頭募金等を行ったと、民間支援活動の一端を紹介した。
文化講座後半は、駐日ボスニア・ヘルツェゴビナ国シニシャ・ペリャン大使をお迎えし、映像を交えて英語でお国紹介を伺った。
「ボスニアは紛争が終了し、安全ですか?」とよく質問されるが、ヨーロッパで一番安全で美しい国。沢山の外国投資が集まり、多くの欧州の都市とつながっている。一番の産業は観光で、300万人の人口に、200万人の観光客が訪れている。自然が魅力的で、水も豊か、温泉、深い渓谷、スキー、食事もおいしい。是非旅行に来てほしい、と。大使は、長身の紳士で、楽しいお話で聴衆をすっかり魅了し、和やかな雰囲気の中、満員の講座は終了した。

研修委員会 齊藤 眞澄


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