佐渡島の金山は江戸時代から約400 年間、金銀を産出した日本最古級の金山です。1997 年頃から世界遺産登録に向け、多くの人々によりその取り組みは始まりました。遺産の要件である国の文化財に指定・選定されていなかったため、周辺には多くの人々が暮らしていて、住民とも長い話し合いが続きました。
また韓国から「朝鮮半島出身の労働者が、強制的に働かされた場所だ」と反対の主張がありましたが、「韓国と緊密に協議しながら、『佐渡島の金山』の全体の歴史を包括的に扱うよう、努力していく」との日本政府の方針を受けて、合意を得、2024 年7 月27 日、全会一致で世界遺産となりました。
佐渡島金山は1601 年頃に開山され、徳川幕府下では、小判を製造し財政を支えました。明治時代は火薬を使用した採掘やトロッコを導入しましたが、平成元年、枯渇により閉山となりました。
佐渡金山には、全10 巻にも及ぶ「佐渡金銀山絵巻」が存在し、江戸中期から江戸末期までの採掘の記録が描き継がれています。当時の新技術の導入や管理体制の変化などが細かく描かれた記録は、世界的にも類例がなく、推薦書の内容にも大きく反映されました。
「佐渡島の金山」には、3 つの見学コースがあり、その一つ抗道を進むと、リアルな人形が観光客を迎えます。人力による高度な技術の採掘現場が再現されていて、「早く外に出て酒を飲みてえ」との、とぼやき声も聞こえてきます。
金鉱脈は東西3km、南北600m、深さ800m、最深部は海面下530m。「道遊の割戸」は、山がV字型に割れていて、掘り進めた結果であると伝えられています。現在も、佐渡には眠っている金脈があるそうです。

広報 白岩 葉子


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