世界遺産通信 「神宿る島」宗像(むなかた)・沖ノ島と関連遺産群 2017年世界遺産登録決定
日本ユネスコ協会連盟 海外事業部主任 青山由仁子 九州北部と朝鮮半島を結ぶ玄界灘は、大陸との交流の舞台であった。海に浮かぶ沖ノ島では、宗像の人びとによって、4~9世紀の約500年間にわたり、航海の安全を祈願した祭祀が行われていた。巨岩上や岩の陰といった祭祀の場から発見された約8万点の奉献品は、全てが国宝に指定されており、活発な対外交流の物証である。島そのものが信仰の対象とされ、厳格な禁忌や伝統によ...